新日本プロレスの勢いは本物！　プロレス業界一人勝ち

（2013年6月23日）

　メインのIWGP戦は圧巻だった。試合前から期待感がハンパではなく、ファンとの一体感が心地良い。オカダ、真壁両選手に、たとえ思い入れがなくても、あの雰囲気なら試合そのものを楽しめる。これは、かなり重要なことである。選手とファンとの信頼関係は、ああいった会場雰囲気に現れる。こうした雰囲気をこれからも醸成できれば、かつての全日本プロレス四天王時代にように、カードが発表されなくてもチケットを買いたいと思わせる。
　オカダ選手は、じつに安定感が出てきた。去年の凱旋時は、フィニッシュホールドのレインメーカーでさえ説得力に乏しいものだったが、ずいぶんと迫力を増した。当初から技の的確さには問題がなかったが、乱発する傾向にあった。でも、今ではどの技にも意味を持たせようという気持ちが見える。
　対する真壁選手も、オカダ選手に負けず劣らず素晴らしかった。試合前の予想としては、個人的にはオカダ選手の勝利だったが、試合を見ながら結果が予測できなくなった。そして、真壁選手が勝ってもいいなと思わせた。それにしても、オカダ選手の佇まいはチャンピオンのそれらしくなった。
　今日の大会は、すべてがうまくいった大会だと思う。これからの大会が、すべてこうだとは思わないが、十分にポテンシャルを感じさせてくれる大会だった。私は、新日本プロレスは大きな大会を中心に見ていただけだったが、これからは色んな大会を見てみたいと思った。きっと、私と同じように感じたプロレスファンは多かったと思う。