有明コロシアム大会に見えたノアの明るい将来
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有明コロシアム大会に見えたノアの明るい将来

(2013年7月8日)

中嶋勝彦

この試合に賭けていた中嶋勝彦選手が気合の入った試合を展開

  というのも、今大会の第4試合まではイマイチ盛り上がりに欠けていた。たとえば、第3試合のマイバッハ谷口 VS 斎藤彰俊戦は、両者ヘビー級のぶつかり合いを期待したのだが、どちらもインパクトを残せなかった。新日本プロレスの高橋裕二郎選手と仲違いしてからアクションを起こせない谷口選手。NO MERCY入りしてマスクマンとなったときは、様々なアクションでノアに風を吹かせてくれたのに、独りになるとやっぱりなのかと思ってしまう。斎藤選手は、試合をこなしているだけに映る。考えるところがあるのはわかる気もするが、リング上では覚悟を持ってほしい。
  第4試合の越中詩郎選手の復帰戦も、定番ムーブが出れば沸いていた。でも、今回有明コロシアムに来場したファンは、それだけでは物足りないようだった。ベテランの彼らにそれ以上を望むのは酷だと思うので、だからこそ、それ以外の選手が頑張らなければならない。第3試合までの空気では、ベテラン勢もやりにくかったのかもしれない。
  そんな空気を一変させてくれたのが、第5試合に登場した中嶋勝彦選手だ。ひと頃より一回り大きくなった中嶋選手は、のっけからモハメドヨネ選手に突っかかり戦闘モード。試合には負けてしまったが、引き上げる中嶋選手には惜しみない拍手が送られていた。中嶋選手はヘビー級転向を考えているようだが、今日の試合を見れば十分やっていけると思う。それは、この試合を見たファンの総意であろう。それを認めさせただけでも十分だったが、「絶対に勝たなきゃいけない試合を落とした」と中嶋選手自身は悔しさを滲ませた。ぜひともノアに上がり続けてほしい。残念なのは、中嶋選手がノア所属の選手ではないということ。フリーの選手に役割を持っていかれている現状こそが、今後の課題ということだろう。

■ NOAHヘビー級戦士たちに未来が見えた!

  とくに、メイン終了後にKENTA選手に挑戦状をたたきつけたヨネ選手には、今以上の奮起が期待される。森嶋選手が欠場している以上、ノアに残された数少ないヘビー級の選手である。遅きに失するという批判もあるようだが、まだまだ老け込む齢ではない。今こそ、懐にしまい忘れたままのナイフを取り出すときだ。


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